クロス仕上げの経年変化について

住宅の内装仕上げでもっとも一般的なクロス仕上げ。
今回は、お引越し後によく起きる経年変化についての紹介です。一見、部屋一面に継目の無いようにみえるクロス仕上げですが、実は、1m弱の幅の材料を貼り合わせて仕上げています。

施工直後は継目がほとんど見えないほど、きれいに仕上がっているのですが、1週間、1ヶ月、1年・・・と時間が経つと、見えなかった継目に『隙間』や『浮き』がみえてくることがあります。この現象は、クロス用の のり や 下地調整材 に含まれていた水分でふやけて伸びていたクロスが

徐々に乾燥し、クロス自体が収縮することが主な原因で発生します。特に、冬場の暖房などで乾燥しやすい時期には一気に蒸発が進む為、よく表れます。

天井や壁、棚とのとりあい部分で『隙間』が見られるのも同様に乾燥収縮の影響が大きいです。

これらの現象に対する対応は建築会社で様々ですが、弊社では、定期点検の際にまとめて補修させていただくことをお勧めしています。

隙間がでてくる度に充填剤を詰める作業を繰り返すと、かえって充填材が悪目立ちする場合があるためです。経験的に、暖房や日射による影響も含めると、クロスの動きが落ち着くまでには1〜2年はかかる印象です。

お引越し直後は特に気になってしまいすが、長くきれいに保つための一つの工夫と考えていただければと思います。(上記はあくまで基本方針です。気になったところは都度ご相談いただき、状況によってご対応させていただいています。ご安心ください。)

施工管理

髙橋 利郎TOSHIRO TAKAHASHI

二級建築施工管理技士

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