リノベーションするときには、テレビ周りやパソコンデスク周りの配線、エアコンの配管が室内に見えるなど、家電製品廻りの配線がごちゃごちゃしているのを解決する良い機会です。
築20年のマンションをリノベーションした、札幌市中央区のH様の事例をご紹介いたします。
配線や配管の気になる場所
01.テレビ周りの配線や周辺機器
02.エアコン周りの配管露出
03.パソコン周りの配線や周辺機器類
01.テレビ周りの配線や周辺機器
工事前のリビングのテレビ周りの様子の写真を見てみましょう。20年前はブラウン管テレビを想定した間取りがほとんど。現在テレビの置く場所に困っている方は少なくありません。
テレビとつながる外部機器類とつなぐ配線類がたくさんあります。マンションは、テレビ位置を移動するのは簡単ではありません。この場所は変えられませんが移動先へ延長することは可能なケースもあります。(建物の構造などとも関係します。)
今回は、床暖房工事と併せて床下空間をつくる「床上げ工事」も行ったので、配線の移動は比較的簡単でした。
壁掛けテレビにする計画で、壁に配線スペースを造作してあらかじめ配線を通す配管を入れ込んでいます。テレビボードは、全体の雰囲気と併せてデザインした造作家具です。
ご主人からは、「後々、配線のつなぎ替えがしやすいように工夫して欲しい」と相談を受けました。今回は、カウンターの奥に細工をすることで、上から手を入れて配線のつなぎ替えが容易にできるようになりました。
02.エアコン周りの配管露出
エアコンは、外部に室外機を設置する必要があるので、外部への貫通孔へつなぐ必要があります。特にマンションでは、構造体である壁に新たに貫通孔を設けることは難しいことです。レイアウトに制限があるという事です。
H様の場合は、エアコンを取り替えたいが、効率の良い場所にレイアウトを変更したいご要望あありました。写真正面の窓上にエアコンを設置すると効率的ですが、既存の貫通孔までの距離を配管が這うことになります。
奥様からは、「どうしても配管の露出に抵抗がある」という相談を受けました。
そこで、配管を造作家具で隠す工夫を施しました。
扉を開けてみましょう。まずは移動したエアコンの右側へ向かって配管が走ります。
90度曲がって、既存の貫通孔へ向けて配管を這わせていますが、扉で隠しているわけです。点検も楽ですね。工夫すれば、収納することもできそうです。下の部分も家具の様に造作しています。
扉を閉めると、とてもスッキリとします。
03.パソコン周りの配線や周辺機器類
ダイニング横の出窓は、カウンターを造作してパソコンデスクとして使います。
パソコンデスクの右下へは、プリンターを置くスペースとしてスライドテーブルを設けました。簡単に引き出せるので、インクや紙の入れ替えに便利です。そのほかにも収納を造作しているので、スッキリ片づけることができます。
機器類の寸法は事前に確認していたので、タイトなスペースですが、ピッタリおさまりました!
大人数が集まる、H様邸のダイニングは大きな2m40㎝もの長さのテーブルです。普段は、カウンターの下に入れて置く仕掛けにしています。
せっかくのリノベーションなので、是非色々希望を聞かせてください。
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リノベーション事業部部長
中澤 広美
二級建築士 / インテリアコーディネーター / 増改築相談員 / マンションリフォームマネージャー / 整理収納アドバイザー1級 / キッチンスペシャリスト / BIS(断熱施工技術者)